中国・広州のDiamond Cat Studio(钻石猫)が開発するアクションアドベンチャー『Ylem's Cat(伊始之猫)』のゲーム内容が、初公開トレーラーとBilibili Game First Lookでの試遊を通じて本格的に明らかになった。少女と謎の猫Mioの関係を軸に、アクション、探索、謎解き、知識による進行を組み合わせた作品となる。
開発チームはPC(Steam)向けに2028年の発売を目標としており、想定プレイ時間は約15~20時間。さらにスタッフのほぼ全員が猫を飼っており、実際の猫らしい行動や習性が、そのままゲーム内のヒントや仕掛けとして取り入れられている。
クイックサマリー
- タイトル: Ylem's Cat
- 中国語タイトル: 伊始之猫
- 形式: ゲーム
- Steam公式ジャンル: Action / Adventure
- 作品コンセプト: Knowledge-driven action-adventure
- 開発: Diamond Cat / 钻石猫
- パブリッシャー: Diamond Cat / 钻石猫
- 開発拠点: 中国・広州
- 開発人数: 最新インタビューでは6人
- 対応機種: Windows PC(Steam)
- 発売目標: 開発者インタビューでは2028年
- Steam表記: Coming soon
- 価格: 未発表
- 販売形態: 買い切り型シングルプレイ
- 主人公: Steam英語版ではMolly
- 名前表記の違い: AUTOMATON試遊記事ではジャスミン
- 相棒: Mio
- 物語: 衰退しつつある惑星で、行方不明の母親を探す
- 主な謎: Mioの正体、巨人、Sentinels、世界の異変
- 影響を受けた作品: 『Outer Wilds』『TUNIC』
- 中心的な設計: “knowledge unlock”
- 戦闘と探索・謎解き: 開発元によればおよそ1:1
- Mioの形態: 大猫、中猫、小猫
- 大猫: マウント兼広範囲戦闘要員
- 中猫: コンボ、パリィ、受け身、謎解きを支援
- 小猫: 主人公のフードに入り、形態切り替えの中間を担当
- Mioのスタミナ: 呼び戻すことで回復
- 主人公の武器: 近接・遠距離の両方に使える弓
- 戦闘ビルド: 攻撃や回避に複数のスキルツリー
- 猫主体の戦闘: Mioに前衛を任せ、主人公が離れて戦うことも可能
- 謎解き: Mioの行動や環境への反応を利用
- 大きな探索目的: 「三大巨人」の所在を探すこと
- 想定プレイ時間: 15~20時間
- 特殊NPC: 約10~15人、それぞれ個別ストーリーあり
- マルチエンディング: 予定なし
- 主人公カスタマイズ: スキンを予定
- 猫カスタマイズ: 対応 / 予定
- Steam対応言語: 英語、簡体字中国語
- 日本語: 現在未掲載
- Steam機能: 実績、Cloud、Family Sharing
- 最低メモリ: 8GB RAM
- 最低GPU: RTX 2060 SUPER 8GB / Radeon RX 6600 8GB
- 推奨メモリ: 16GB RAM
- 推奨GPU: RTX 3060 Ti 8GB / Radeon RX 6800 XT 16GB
- 初公開トレーラー: 2026年8月25日にBilibiliで公開
初公開トレーラー、Steam、ゲーム画面

Mioは巨大化、相棒、フードサイズの3形態
『Ylem's Cat』を特徴づける仕組みのひとつが、Mioのサイズ変化だ。
大猫形態では主人公を背中に乗せて移動できるだけでなく、広範囲を薙ぎ払い、敵の行動を妨害する戦力にもなる。中猫ではコンボの追撃、パリィ、吹き飛ばされた際の受け身、フィールドギミックへの対応など、より直接的なサポート役となる。
小猫は主人公のフードに収まるサイズで、ほかの形態へ切り替える際の中間状態。Mioを手元へ戻す行動はスタミナ回復にもつながり、リソース管理の一部になっている。
猫らしい仕草そのものが謎解きのヒント
開発チームはMioを単に猫らしく見せるだけでなく、猫の習性をゲームプレイの情報として使っている。
光の点を追いかけて主人公が入れない狭い場所へ向かったり、壁を引っかくことで隠し通路の存在を示したり、近くに危険があると普段とは違う反応を見せたりする。
大猫に乗っているときには、Mioが気にする方向がルート選択のヒントになる場合もあるという。スタッフのほぼ全員が実際に猫を飼っていることも、こうした仕掛け作りへつながっている。
アクションが得意でなくても猫に任せられる
主人公は弓を使い、遠距離射撃だけでなく近接攻撃も行える。Light Attack、Heavy Attack、射撃、回避などにはそれぞれ成長要素が用意される。
ただし、常に主人公自身が前へ出る必要はない。開発チームはMioを前衛として戦わせ、主人公は安全な距離から弓を使うスタイルも正式な遊び方として想定している。
猫が目的でゲームを手に取ったアクション初心者でも進めやすい選択肢を残す狙いがあるという。
『Outer Wilds』で味わった“気付き”を目指す
本作でより野心的な要素となるのがknowledge unlockだ。
開発チームは『Outer Wilds』の大ファンで、世界のルールを自分自身で理解した瞬間、それまで気付かなかった可能性が一気に開けるような感覚を本作でも目指している。
『TUNIC』もインスピレーション源として挙げられており、巨人、Ylem、Sentinels、環境、Mioの能力に関する知識は、探索だけでなく戦闘を有利にする要素にも結びつく予定だ。
広州の6人チームが15~20時間の作品を開発
Diamond Catは広州を拠点とし、インタビュー時点の開発メンバーは6人。スタジオ設立は2025年10月だが、『Ylem's Cat』自体はそれ以前から動いていた。
複数のメンバーは以前同じ運営型ゲームのプロジェクトに参加しており、アクションゲーム開発の経験者も多い。
製品版では15~20時間ほどのメイン体験と、専用ストーリーを持つ10~15人程度の特殊NPCを予定。Steamでは現在もComing soon表記だが、開発チームは2028年を発売目標としている。
注目ポイント
1)猫がほぼすべてのシステムへ関与する
サイズ、スタミナ、仕草、戦闘支援、光を追う習性まで、Mioの猫らしさそのものがゲームメカニクスになっている。
2)数値だけではなく“理解”によって進行する
Knowledge unlockでは、世界のルールを理解したプレイヤー自身の知識が新しい道や戦い方を開く。
3)プレイヤーごとに戦い方を変えられる
主人公で積極的にコンボを狙うことも、Mioへ前線を任せることもでき、アクションの得意不得意に合わせられる設計だ。
ゲーム情報
現時点で確認できる追加情報は以下の通り。
- 開発・販売はDiamond Cat / 钻石猫
- スタジオは中国・広州を拠点としている
- AUTOMATONの取材時点では開発チームは約6人
- スタジオ設立は2025年10月
- 『Ylem's Cat』の企画自体はスタジオ設立以前から進行
- 一部メンバーは以前同じ運営型ゲームのプロジェクトに所属
- アクションゲーム開発経験者が多い
- メンバーのほぼ全員が猫を飼っているという
- Steam App IDは5123770
- 現在発表されている機種はPCのみ
- PlayStation、Xbox、Nintendo Switch、Switch 2版は未発表
- 開発元は2028年を目標としているが、Steam上は現在Coming soon表記
- 価格は未発表
- Steam一般向け体験版は現在なし
- マルチエンディング型の構成は予定していない
- 開発元はメインストーリーの体験へ集中してほしいとしている
- Mioの新しい技や形態はknowledge unlockと関連して発見される予定
- 後半の一部敵はMioにも反応するようになる
- 主人公とMioには外見カスタマイズを用意予定
- Mioの毛並みはLOD技術を使い、ハードウェア負荷を調整
- Steam英語版では主人公名がMolly、AUTOMATON試遊記事ではジャスミン表記
- 英語と簡体字中国語はインターフェース、字幕、フル音声に対応
- 日本語・インドネシア語は現在未掲載
- 最低CPUはIntel Core i5-8400 / AMD Ryzen 5 1600
- 推奨CPUはIntel Core i7-9700 / AMD Ryzen 5 5500
- 最低・推奨OSはいずれもWindows 10 64-bit
- ウィッシュリスト登録はSteam『Ylem's Cat』から可能
- 初公開トレーラーはBilibiliで公開
- 試遊レポートと開発者インタビューはAUTOMATONに掲載
まとめ
『Ylem's Cat』は少女と猫の関係を、戦闘や移動だけでなくMioの行動を観察して解くパズルまで、ゲーム全体の中心へ据えたアクションアドベンチャーとなっている。
Diamond Catは2028年発売を目標とし、想定プレイ時間は約15~20時間。具体的な発売日、価格、PC以外の機種、日本語を含む追加言語対応についてはまだ発表されていない。
- Bilibili — First Ylem's Cat Trailer and Gameplay Reveal
- Steam — Official Store Page, Story, Gameplay Overview, Languages, Features, and System Requirements
- AUTOMATON — Bilibili Game First Look Hands-On, Developer Interview, 2028 Target, Combat, Puzzles, Studio Details, and Playtime
- GamerSky — Bilibili Game First Look Schedule and August 25 Trailer / Hands-On Timing
- A9VG — First Trailer Publication and Exact Bilibili Video Link